玄米は本当に身体にいいのか?薬膳と栄養学の視点から考えてみた!

学べる!薬膳コラム

こんにちは!
薬膳ライフアドバイザーのchikaです。

 

体に良いイメージのある玄米ですが、みなさん食べていますか?
実は私はお客様にあまりおすすめしない食材で、私自身も食べていません。
理由は、玄米の繊維質が胃腸の負担になるから。

 

中医学的では、お腹(脾)をいたわることは何よりも大切なこと。
なので、不調を感じる方には、まず白米から始めてくださいとお話してるんです。

 

ただ、最近ある方のインタビュー記事を読んで、「なるほどなー!そういうタイプには玄米が合ってるなー!」と思ったんです。
そのインタビューの相手とは、オーガニックカフェ「実身美」の代表である大塚三紀子さん。

 

ご本人が体調を崩されたときにやってみたのが玄米食だったそう。
するとみるみる体調が良くなり、それが今の玄米中心のカフェを開くきっかけになったのだとか。
玄米が合っているのは、ストレスをすごく感じている人や食生活が大きく乱れている人。
コンビニ食などで偏った食事をしている人は、たしかに玄米で体調を取り戻せるかなと思いました。

 

今回は、そんな玄米について、薬膳と栄養学の視点からお話していこうと思います。

 

《今回のおはなし》
・玄米の薬膳と栄養学的な効能
・ストレスと玄米の関係
・玄米を食べる注意点とおすすめの食べ方

 

玄米の栄養学的な特徴

薬膳では白米と同じ、気を補う食材

薬膳では、白米と玄米は同じ効能とされ「胃腸を丈夫にして元気をつける」食材と言われています。

ただし、玄米は繊維質が多く消化が悪いため、消化系が弱い方や慣れていない方に無理にすすめることはありません。
理由はさっきも書いたように、胃腸への負担が大きいからです。

 

栄養学的には、ビタミンB1がとにかく豊富!

では、栄養学的にみるとどんなメリットがあるのでしょう?
特に注目なのはビタミンB1の多さ。その量は、なんと白米の4倍以上!
その他、ビタミンE、食物繊維も白米の4倍以上、ビタミンB2や鉄、リンも2倍以上含まれています。

 

そう聞くと、玄米を食べないともったいないような気がしてきますね。

 

では、玄米に豊富なビタミンB1ってなんで大事なの?
現代人は足りているの?ちょっと考えていきましょ〜。

 

ストレスでビタミンB1が足りなくなる

ビタミンB1は糖質代謝に欠かせない

甘いものは好きですか?
甘いもの(糖質)ってね、ビタミンB1がないとエネルギーにならないんです。

 

ということは、甘いものをめっちゃ食べてる人は、その分ビタミンB1をたくさん消費してることになりますよね。
そうして、慢性的にビタミンB1が足りない状態になりやすいんです。

 

もし、ビタミンB1不足が続くと、いくら食事や甘いものをとっても糖質からエネルギーが作れないので、疲れやだるさが出てきてしまいます。

 

ひどい時は、脳にエネルギーがいかずに脳や神経に障害が起きたり、さらに重症な人は脚気(足の浮腫、しびれ、動悸・息切れ)になることも。
脚気って昔の病気というイメージがあるけれど、インスタント食品のとりすぎとかで今も脚気にかかる人がいるんだって!

ストレスを感じると、脳が報酬を欲する。砂糖や油はその代表。

とは言ってもさ、甘いものや脂っこいものが無性に食べたくなる時ありません?
これってね、砂糖や油が脳に報酬を与えるからなんです。
ドーパミンとかね。これが、脳に快楽を与えてくれるんですね。

 

だからさ、ストレスが溜まっている人ほど、甘いもので癒されたくなるんです。
結局その快楽は一時的なものなんだけど、それでもついつい食べてしまうって人は多いと思います。

 

心と体の乱れに、玄米が効く!?

つまり、ストレスが溜まって甘いものをやたらと食べている人や、食生活が乱れて必要な栄養が取れていない人はビタミンB1が不足しがち!
それを補う玄米を食べることでうまく代謝が回るようになり、結果的に体調が整うんだろうなーと思いました。

 

最初に触れた「実身美」の代表、大塚三紀子さんも玄米食に変えてその効果をものすごく感じたのだと思います。

 

ただし、玄米は消化しにくい

とは言っても、玄米ばかりに頼るのは個人的にはあまりおすすめしません。
というのも、体質診断でいろんなお客様のお話を伺っているのですが、胃腸が弱い人って本当に多いんですよね。

 

薬膳の先生方も、中国人と比べて日本人は胃腸が弱いのでは?言われます。
(中国のお薬がすごくもたれやすかったり、中国人には鼻水などの症状があまりないなどのお話から)

 

何度も書いているように、玄米は消化が悪いです。
消化率で言うと、精白米は
98%、玄米は90%
毎日毎食、しっかりと量を食べるとなると、この消化率の差は大きいと思います。

 

特に子供は胃腸がまだ弱いのでとらない方がいいですよね。
私も繊維質の多いものを食べるとすぐもたれるので、玄米は普段食べていません。

 

おすすめは、分づき米。

個人的なおすすめは、分づき米です。
分づき米とは簡単に言うと、玄米と白米の間のこと。

 

玄米の栄養も残しつつ、消化も良くなるので、日本人にはすごく合ってると思うんですよね。
例えば、七分(ななぶ)ほどついた七分づき米だと、消化率が94%まで上がります。

 

実は、我が家でもこの七分づきを食べてるんですが、白米と大差なくすごく食べやすいんですね。
でも胚芽の栄養価は少しは残っている。
このくらいのバランスが、日本人には合っていると思います。

 

家庭でも精米機で精米できる!

うちは実家がもともとお米農家だったので、今も農家さんから買ったお米を母が精米してくれています。
なので、好きなように精米して食べれるのですが、一般家庭だとそうはいきませんよね。

 

でも、調べてみたら小型の精米機もあるんですね!
こんなコンパクトなものなら気軽に使えるし、体調に合わせてつき方を変えることもできていいなぁ〜と思いました。

 

まとめ:玄米は栄養価は高いが消化に悪い。 自分に合った食べ方で!!

結局は、自分に合ってないならやめよーね、ってことです。笑
情報をそのまま受け取ると、「あ、玄米いいんだ!じゃあ私も玄米食べよ!」ってなりがち。

 

そうではなくて、それを食べて自分の体がどう反応するのか、感じながら食べることが大切です。
自分の体調や体質を考えて、玄米を取り入れるか検討してみてくださいね〜!

 

では!!

 

《参考文献》
『栄養学と食のきほん事典(西東社)』
『食品力を120%活用する食べもの効果効能事典(阿部芳子著)』
『東方栄養新書(メディカルユーコン)』
https://www.daiwa-pharm.com/info/fukuda/7388/
https://www.wanibookout.com/37469/

 

 

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