前回から、めまいの種類について解説しています。
1回目は痰や、栄養不足(気血や精)が原因になるめまいについてお話しました。
痰や栄養不足が原因になるのはわかったんだけど、どちらも当てはまらないかも。他に原因はあるのかな?
という方に向けて、今回は他の2つのタイプについて解説します。当てはまるかチェックしてみてくださいね。
・めまいの種類(怒りっぽい&陰虚タイプ)とおすすめ食材について
中医学的な「めまい」の種類
前回お伝えしためまいのタイプは、「痰によるもの」と「栄養不足」でした。
痰が気血の流れを妨げたり、気血や精の不足により脳に栄養がいかずにめまいがする、というものです。
これ以外にめまいが起きやすいのは、「肝の症状」。
肝は気をほどよく上昇するのが正常な状態です。ただ、過度に熱が上がってくると、それが頭部に影響してめまいが起こります。
肝の症状と言っても、原因は様々です。
そもそも熱が旺盛なタイプか、陰の不足により陽が亢進しているタイプがあります。早速みていきましょう。
怒りっぽい&暑がりタイプ
肝の熱が上半身にぶわーっと上がってきて、めまいがするタイプ。「肝火上炎(かんかじょうえん)」といいます。
ストレスを感じやすく怒りっぽいタイプや、もともと熱が旺盛な人がなりやすいです。
肝はストレスに弱く、イライラとした感情が肝を弱らせます。また、そのイライラが熱の元にもなるんですね。
顔や目が赤かったり、イライラと怒りっぽいなど、熱を持った症状が多いのが特徴。
火を水で消すように、体の熱を冷ますのが対策になります。熱を冷ますものは以下の食材です。
あわ、白菜、大根、ゴーヤ、きゅうり、トマト、ナス、りんご、なし、キウイフルーツ、豆腐、緑茶など
陰が不足しているタイプ
陰が不足して陽が亢進しているタイプ。陰虚という体質です。
陰と陽はバランスをとっているのがいい状態ですが、陰が不足すると、結果的に陽が多い状態になり陽(熱)の症状が出るのですね。
この状態が進行すると、肝の経絡に沿って熱が上がってくる症状が現れます。これを「肝陽上亢(かんようじょうこう)」といいます。
陰虚の症状は午後に重くなることが多く、昼からのぼせやほてりなどが出ることもあります。他には、耳鳴りや寝汗、口の渇き、手足が熱い、足腰がだるいなどの症状がみられます。
このタイプも熱の症状がありますが、まずは陰を補います。陰が不足して症状が出ているからです。その上で、熱を冷ますものを選ぶようにします。
おすすめは以下の食材です。
いちご、黒ごま、ホタテ、カニ、イカ、ハマグリ、牡蠣
肝や腎の陰虚からきているので、肝腎に入るものがおすすめです。
セロリ、トマト、食用菊
平肝と言って、肝陽上亢を抑えるのにおすすめの食材です。
ということで、めまいについては以上です。当てはまるものがありましたか?自分に合っためまい対策をしたいですね。
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